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そもさん!

  他の娯楽やスポーツなどでは あまり耳にしたことがない「指導団体」って一体何ですか

 

 

せっぱ! 

  1943年に ジャック・イブ・クストー(Jacques-Yves Cousteau, :当時 フランス海軍中尉)、エミール・ガニアン(Emile Gagnan :当時 酸素会社エールリキッドの技術者)らによって開発されたSCUBAは、大戦後 新し物好きのアメリカで普及しました。しかし ダイビングショップが 取扱方法も満足に解らない人への器材レンタル(一部販売)を行ったために 死亡事故が続発、業界を揺るがす大問題となりました。そこで 事業の存続に危機感を覚えたダイビングスクールやショップ(法人事業主)が集い、

   『器材レンタルや販売(エアチャージ)を行う際の身分証明書となる「講習終了認定証(Cカード)」の発行』

 に加え、

   『経営支援(セールスクリニックの開設、"商品"開発)』

   『教育支援(マニュアルやカリキュラムの研究、開発)』

   『広報活動(SCUBAダイビングのイメージアップ)』

 を目的とした事業協同組合 NASDS (National Association of SCUBA Diving Schools) が1961年に、また1966年にはインストラクター(法人事業主)が集い PADI (Professional Association of Diving Instructors) が設立されました。

    * 1961年以前にも大きな団体や組織(BSAC、CMAS、NAUI)は存在しましたが、それらの設立理由が現在にまで至る「事業協同組合」とは異なっていたので、ここでは除外しました。

        BSAC(1953年)英国王室間係者が会長を務める倶楽部活動。

        CMAS(1959年)水中活動に関する国際NGO。初代会長は クストー。科学(海洋学、水中考古学)、スポーツ、技術(SCUBA関連)の各委員会からなる。当初 ☆の数は競技難易度、参加標準記録。≒IOC(国際オリンピック委員会)

  以後 それぞれの目的や理念に応じた法人・個人がそれぞれに集い、多数の指導団体が設立されて 現在に至っています。

    * 指導団体は公的機関ではありません。因って 発行されるカードは「免許(licence)」ではなく「認定(certification)」となります。

  国内における指導団体の正確な数は判りません。離合集散を繰り返し、一時期(バブル期)には 40団体を超えたとも言われました。何故なら 一個人(インストラクター)や一法人(ショップ)でも 指導団体を設立[名乗ることは]できるからです。但し その団体が発行するCカード(講習修了認定証)は 裏付けに欠けるので、全て(国内外)のダイビングポイントにおいて有効 という訳には行きません。そこで海外でも通用する他の有力指導団体との提携となります。

    * 一企業が VISAやMaster、JCB 等と提携して「自社デザイン」のクレジットカードを発行するのと同じ方法です。

 

 

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            scuba@piston-diaphragm.com