(寄せられた問い対するお答えします)

  自らがしゃがみ バディのサポートを受けて器材を装着しているのですが、体力が無いので 容易に立ち上げることができず、(私程ではないにしろ、体力の無い)バディに負担をかけてしまいます。双方にとって より負担の少ない装着方法はありませんか。

 

 一般的に ダイバーが装着する器材の総重量は、冬なら 最低でも25堋になります。現在のところ この負担を大幅に軽減する方法は、残念ながらありません。しかし 日常生活が送れる程度の体力(筋力)とバディのサポートさえあれば、器材を背負って立ち上がることなど 然程難しいことではありません。一度 以下の方法をお試し下さい。

    * 膝に障害のある方には お勧めできません。

基本的には より体力のある者から先に器材の装着を行います。

    * 先に器材を背負った者は、その負担を負いながら バディのサポートを行わなければなりません。つまり 体力(筋力)が求められる訳です。

0. 器材(SCUBA)を装着するための準備を完了させます。

    * エアチェック、各部ベルトを適切な状態に調整する 等。

1. この姿勢から「バディのサポートを受けて」器材(SCUBA)を背負います。

    * 「各部ベルトの締め付け」は、立ち上がってから行います。

    * サポート方法については、下記 を参照して下さい。

2. 器材(SCUBA)を背負ったら、右膝の上に右肘・左手を添えて上体を支えます。

    器材の重量を右膝に載せます。(体の重心を右膝上に移動させます)

3. この状態を維持しつつ 左膝を真っ直ぐに伸ばします。

    * 立ち上がるのではなく、左膝を伸ばすことにより 腰を持ち上げます。

    * 器材(SCUBA)の重量は 主に右膝上にあり、また 器材(SCUBA)の上下移動量も少ないので、左膝にかかる負荷は思いのほか小さく、簡単に腰を上げることができます。

4. 右膝に両手をついて 上体を起こした後、(両足の位置を変えずに)体の向きを90度左に回します。次に 足の位置を肩幅に整え、前傾姿勢のまま 「BCD各部ベルトの締め付け」を完了します。

    * この間に バディは自分の器材(SCUBA)の装着準備を完了させます。

 

利き手、利き脚によっては左右を変更して下さい。

この方法に「立ち上がる際のバディサポート」を加えれば、双方の負担は大幅に軽減されます。

    * サポート方法については、下記 を参照して下さい。

スーツにニーパッドが付いていない等 「膝が痛い」場合は、タオル等を置いて膝を保護して下さい。

    * ニーパッドには ある程度の強度と弾力が求められ、その必要性の一端をお解り頂けたものと思います。

何度か試した後に 体力(筋力)的に余裕があると感じた場合は、《図》の姿勢からではなく、『右足首と左膝の間隔を短くした(左踵に尻をのせた)姿勢』から始めても結構です。

    * 始めからこの姿勢をとってしまうと 思わず立ち上がろうとしてしまいます。この動作を矯正するために 《図》の姿勢から始めました。

 

バディサポート(バディの背中に器材をのせる)に際して「体力が無い」とお考えの方は、以下の方法をお試し下さい。

 1. 装着者がしゃがむ際に 器材(SCUBA)により近づけるべく、装着者を誘導する。

    * 器材(SCUBA)の移動距離の軽減を図ります。

 2. 自分の立ち位置を 装着者および器材(SCUBA)に より近づける。

    * 器材(SCUBA)の移動距離 および バディの筋力負荷の軽減を図ります。

 3. 「腕力」よりも遥かに大きい「背筋力」や「脚力」を利用する。

    * 「上体を僅かに前傾」もしくは「両膝を僅かに曲げた」状態で器材(SCUBA)を持ち、その両腕を固定します。そして「背中を起こす力」「膝を伸ばす力」を利用して器材(SCUBA)を持ち上げます。

 

(最後に‥)

  『首にウエイト10kg巻いて、立ち泳ぎ10分』の時代に比べれば、最早器材の普及により 必要なくなったとはいえ、ダイバーの体力(筋力)は低下しています。

  しかし この方法は 既存ダイバーの高齢化や中高年初心者ダイバーの増加に対応すべく 新たに考え出されたものではなく、遥か以前から存在しているものです。

 

 

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            scuba@piston-diaphragm.com