シェアエアセカンドステージ(オクトパス、セーフティセカンド)のオーバーフロー[フリーフロー]は、デマンドバルブに異物(砂粒)が挟まり バルブシートに傷がつく事に因るところが多いのです。

       * 「セカンドステージに衝撃が加わる」事に因って生じるオーバーフロー[フリーフロー]は、別の理由によるものです。詳細については下記参照。

            『セカンドステージのオーバーフロー[フリーフロー]』

 何故 異物(砂粒)が‥。それはダイビング中にシェアエアセカンドステージを海底の砂の上で引き摺るからです。実際 当方でオーバーホールしたセカンドステージの中には 砂、海藻や珊瑚のかけら 等が「ふりかけ」の様に出てくるものもありました。シェアエアに際して この様なセカンドステージを渡されたら、バディはパニックを起こしかねません。因ってシェアエアセカンドステージ(オクトパス)の維持・管理のためにも、その保持(固定方法・位置)はとても重要です。

 シェアエアセカンドステージの保持 即ち BCDへの固定方法[グッズ]には いろいろありますが、本ページでは 「セーフティプラグ《図A》」「オクトパスリテーナー《図B》」(いずれも商品名)をお勧めします。

 

【セーフティプラグ(オクトパスリテーナー)の推薦理由】

  セーフティプラグ(オクトパスリテーナー)(以下 「フラグ」と表記)は、セカンドステージの着脱に際して 最も手間のかからないアイテムです。

  シェアエアを行う際には、セカンドステージを《図C》の様に確保して バディの口元に差し出します。これは、バディの「パージボタンによるレギュレータークリア」に対応できる唯一の持ち方です。因って プラグで保持されているセカンドステージを左手で確保する際にも この様に持ては、後で持ち替えるといった手間が省けます。

    * 拇指、示指で本体を、残り三指で中圧ホースを握ります。

        (中指は、本体に添えるも可。)

    * 持ち替えずに済む動作こそが、「最善の動作」と考えます。

    * シェアエアセカンドステージを右側に装備している方は、

            『シェアエアセカンドステージ』 をご覧下さい。

  そして《図D》の様に 左手中指でマウスピースの突起(ペグ)を起こせば、プラグからセカンドステージを簡単に外すことができます。また プラグにセカンドステージを取付ける[戻す]時は、《図E》の様に プラグを右手で持ち、そこへ 左手中指[環指]でペグを起こしたマウスピース《図F》を押し付け、ペグにかけていた左手中指[環指]を離します。

  この様に全てが「手作業」で済み、視覚に頼る事無く 作業が完了できます。

 

  また プラブは セカンドステージの送気口を塞いでいるので、『エントリー時の水圧により発生するオーバーフロー[フリーフロー]』を抑えることができます。

    * 「エントリー時の‥」については、下記参照。

            『セカンドステージのオーバーフロー[フリーフロー]』

 

  プラグは セカンドステージを保持するので、中圧ホースにかかる負荷を軽減して ホースの劣化を抑えることができます。

    * ホースの劣化については、

            『レギュレーターの収納・保管』 をご覧下さい。

 

(注意)

 プラグでセカンドステージを保持すると 中圧ホースがループ状(輪)になり、そこに何かを引っ掛かる可能性が生じます。そこで 中圧ホースにある程度の負荷が加わった場合、プラグからセカンドステージが外れる構造でなければなりません。

   「セーフティプラグ」は軟質素材製なので 問題ないのですが、「オクトパスリテーナー」は硬質素材製なので、負荷がかかっても変形しません。 因って 同様の機能を持たせるためには 若干の加工を施す必要があります。

  プラグは マウスピースの突起(ペグ)に掛けて保持しますので、突起(プグ)周辺に付属物の付いているマウスピースには使用できません。

  プラグは、左図の様にウエイトの着脱に際して セカンドステージと接触することのない位置に取付けて下さい。

    * 左図よりも下(BCD下方、ポケットの下)に取付けると、ウエイト着脱時にセカンドステージを巻き込む虞があります。

  

 

(ちなみに‥)  (いずれも商品名)

『ホースホルダーの場合』

  一度で《上図C》の様に「確保」するのは難しく、また その形状によってはホースの取付位置が移動したり、高圧ホースとの交錯も考えられる 等、確実性に欠けます。

 

『セーフティホルダー(オクトパスホルダー)』(俗称「タコ壷」)の場合

  取外しはセーフティプラグよりも簡単ですが、取付けにおいて やや手間取ります。デザインはイマイチではありますが、準ずるアイテムだと思います。

 

『マウスピースプラグの場合』

  これは マウスピースの取付部(付け根)を挟んで保持するタイプですが、《上図C》の様に「確保」するためには 持ち替えなければなりません。

  図の矢印方向から挟むことで 《上図C》と同様の「確保」も可能になると考えられますが、エキゾーストティーがあるので 思い通りに取付けられるとは限りません。

 

 

ご意見・ご質問等ございましたら、下記アドレスまでお送り下さい。

            scuba@piston-diaphragm.com